三刀屋小学校の児童らと「折り鶴」を歌う吉永小百合さん(中央)=雲南市三刀屋町三刀屋、市三刀屋交流センター(雲南市提供)
三刀屋小学校の児童らと「折り鶴」を歌う吉永小百合さん(中央)=雲南市三刀屋町三刀屋、市三刀屋交流センター(雲南市提供)

 原爆詩の朗読をライフワークとする俳優の吉永小百合さん(77)の朗読会が10日、雲南市内であった。長崎で被爆した同市出身の故永井隆博士や娘の筒井茅乃さんの作品を心を込めて読み上げ、平和の大切さを訴えた。

 吉永さんは反核と平和を願って1986年から原爆詩や原発事故に見舞われた福島の詩の朗読会を開いている。

 吉永さんは、筒井さんの自伝小説「娘よ、ここが長崎です」の一文で、原爆で倒壊した後にふたたびつられた教会の鐘の音に、永井父娘が聴き入る情景から読み始めた。このほか原爆被弾の中心地の情景を詠んだ永井博士の詩「ここは浦上」などを披露した。

 朗読後は市内の三刀屋小学校の児童らとともに広島、長崎の原爆投下と平和をテーマにした「折り鶴」を合唱した。

 吉永さんは筒井さんから譲り受けたロザリオを身につけて登壇。「永井家の方々とともに立っている気持ちで朗読した。世界は今も大変なことが起こっている。皆で平和を祈るだけではなく、つくっていかなければならないと思う」と締めくくった。

 寺領小学校6年の藤原心美さん(11)は「吉永さんのきれいな声で永井博士の作品を聞けてよかった。戦争のことをもっと調べたくなった」と話した。

 朗読会は、永井隆記念館のリニューアル1周年を記念して雲南市が主催し、150人が聴いた。
      (佐貫公哉)