松江市古志原5丁目の元幼稚園教諭、佐藤雅子さん(80)が、初めての詩画集「人生讃歌」(文芸社)を自費出版した。定年退職後に始めた絵と詩をまとめた同集は、人生の喜怒哀楽をかわいらしいモチーフを通して表現してあり、誰かの背中を押す一冊に仕上がった。 (坂上晴香)
絵を始めたのは定年退職後に息子一家がブラジルに転勤し、寂しさを紛らわすためだった。「かわいい」「きれい」と心が動く花や人形に出会うと、顔彩絵の具や色鉛筆で描き、思い浮かんだメッセージを書き留めた。
収めたのは34作品。3匹の猫の絵には「あなたの笑顔、わたしの笑顔、みんなの笑顔」、アジサイには「雨が止んだ、楽しいことを見つけよう」などの言葉を添える。
おなかにたくさんの花を入れた金魚には「だまっているけど」という一文。思ったことを言葉にできない自身の性格を表現しており、作品一つ一つに、80年生きた佐藤さんのさまざまな感情が込められている。
佐藤さんは「人生いろいろなことがある。良いこともあるから元気を出して、と詩画集を通じて伝えたい」と話す。
1320円。山陰の主要書店で購入できる。B5判、32ページ。