来場者に完成したマップを紹介する学生(左)=出雲市平田町、木綿街道交流館
来場者に完成したマップを紹介する学生(左)=出雲市平田町、木綿街道交流館

 島根県立大松江キャンパス(松江市浜乃木7丁目)の学生が木綿街道(出雲市平田町)の観光マップを作った。歴史や文化、各店舗の特徴など見どころをまとめた。木綿街道交流館で23日、住民や観光客に手書きイラストの入ったマップを披露し、魅力を発信した。

 人間文化学部地域文化学科の2年生12人が4月から授業で取り組んだ。3班に分かれ、人や暮らし、歴史をテーマに現地で取材し、陶器を組み合わせて作る伝統芸術「平田一式飾り」の制作も体験。店や観光施設、神社仏閣の場所を示す地図に合わせ、祭りやお薦めの商品、店主の思いも記し、地域について理解を深められる一枚に仕上げた。

 学生は会場で来場者にマップを手渡し、制作過程などを説明。一式飾りを体験した班の学生は歴史や展示場所に加え、制作者の高齢化で技術の継承が難しくなっている現状も伝えた。

 マップは観光客だけでなく、住民に地元の魅力を再認識し、関心を持ってもらう狙いもある。店主らのインタビューを担当した田中夕季さん(19)は「地域の人に活用しやすいと言ってもらえた。観光客や住民同士のコミュニケーションに生かしてもらえたらうれしい」と話した。
 マップはA3サイズで500部作成。木綿街道などでの配布を計画している。
     (月森かな子)