JR境港駅前公園で試験点灯された新しい妖怪影絵=境港市大正町
JR境港駅前公園で試験点灯された新しい妖怪影絵=境港市大正町

 境港市の観光スポット・水木しげるロードに新しい妖怪影絵が加わる。米国の妖怪「バックベアード」や、ギリシャ神話に登場する妖怪「ゴーゴン」など四つの影絵で、近く運用を始める予定。夜間にロードに浮かぶ影絵は子ども連れらの人気を集めており、妖怪ファンの注目を集めそうだ。

 市は2018年の水木ロード新装の目玉として、夜間照明を設け、鬼太郎やねこ娘など約50の妖怪影絵を導入。20年には水木しげる記念館(境港市本町)周辺に、妖怪が動き回るように見える2種類の「動く影絵」などを取り入れた。

 今回はさらなる夜間の魅力アップを狙い、JR境港駅前公園(同市大正町)に約3100万円を投じて照明設備を新設。バックベアードとゴーゴンのほか、二つの頭を持つ巨大なミイラ男の妖怪「双頭のミイラ妖怪」、人の夢を餌にする中国起源とされる妖怪「獏(ばく)」の影絵を映し出す。

 13日に試験点灯を行い、市職員らが照射位置を丁寧に確認した。公園内には「世界妖怪会議」と題して南方の吸血妖怪「アササボンサン」など各国の妖怪ブロンズ像があり、影絵と像で世界の妖怪を一体的に親しめるようになる。

 新しい影絵のお披露目に合わせ、ロード沿いの商店街の軒先には地元児童が妖怪を題材に手作りした電飾も付けられる。市建設部の灘英樹部長は「駅前公園で世界の妖怪を楽しんでほしい。新型コロナウイルスが収束したら外国人観光客にも見てほしい」と話した。(園慎太郎)