選手などへの給与未払いが明らかになった日本フットボールリーグ(JFL)のFC神楽しまねを運営する松江シティFC株式会社(松江市灘町)がクラブの公式ホームページで資金援助を募っている。5千万円を目標に企業、個人の幅広い支援を呼びかけている。

 同社によると、給与未払いは新型コロナウイルス禍の影響で2020年シーズンから試合数が減ったため入場料収入が減り、慢性的な資金難となっているのが理由という。

 ホームページ上の資金援助の呼びかけは、7月29日に開始。「緊急支援のお願い」として、募集期間は設けず、一口2千円、1万円、10万円、100万円の4区分で募り、既に県内外から申し出があるという。寄せられた資金は給与の支払い、クラブの運営費用などに当てる。

 宮滝譲治社長は取材に対し、ファンクラブの新規加入者の獲得やグッズ販売にも力を入れ、経営状況の改善を図ると説明。「コロナ禍で皆さんが大変な思いをしている中、本当に申し訳ない。今後もチームが島根の地で頑張っていくためにもご支援をお願いしたい」と話した。

 給与の未払いは支払日だった7月25日時点で全32選手、社員、スタッフにわたり、現在も支払いのめどは立っていない。

 (中島諒)