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島根県指定の無形民俗文化財「津和野踊り」の盆踊り大会が15日夜、津和野町後田の殿町通りであった。地域住民ら約250人が黒頭巾と長い振り袖の白装束に身を包み、ゆったりとした調べに合わせて400年以上続く伝統の踊りを披露した。
津和野踊りは1617年、幕府の命で津和野藩主として入城した亀井政矩(まさのり)が伝えたとされる。城攻めの際に敵将を油断させるため、甲冑(かっちゅう)を隠すように上から衣をまとって踊ったという言い伝えがあり、独特な衣装が根付いたという。
通りには笛の音色や和太鼓が響き、列をなした踊り手たちが振り袖を揺らし、手を合わせて拝み、左右に払うような動きを見せた。新型コロナウイルス禍や台風で中止が続き4年ぶりの開催で、見物した同町後田の吉永康男さん(82)は「津和野の盆が戻ってきたようだ」と喜んだ。
(藤本ちあき)