わが子は水分があまり取れず便秘気味です。水分を取らせるこつや工夫はありますか? 薬は慢性化しないか心配で、抵抗があります。
お子さんが便秘なんですね。まず、便秘についての知識を整理してみましょう。
便秘は、(1)食事(2)水分(3)排便習慣(4)生活リズム(5)心理的要因(6)身体的要因-など、さまざまな要素が組み合わさって起こります。
まず食事についてですが、食物繊維が少ないと、便の量が減り、腸の動きが悪くなります。 脂肪分が少ないと、便の滑りが悪くなり、便秘に傾きます。フォローアップミルクなどに含まれる鉄分は、多くなりすぎると便を固くします。
水分については、実は、明らかな脱水になるような場合を除き、便秘の主因になることはありません。
排便習慣については、トイレを我慢する癖があったり、排便するリズムが決まっていなかったりすることで便秘につながるケースです。
生活リズムについては、朝食を抜くなどしてしまうことで、腸の動きが悪くなってしまいます。
心理的要因としては、トイレトレーニングでのプレッシャーや、環境の変化、ストレスなどが考えられます。 身体的要因は、もともと便秘体質だったり、まれに甲状腺機能低下症などの内分泌疾患が隠れていることもあります。
このように、便秘はもろもろの組み合わせで起こっているため、総合的なアプローチが必要となります。
薬について、慢性化しないかどうか心配とのことですが、実はこれは「逆」なんです。薬を使って早く便秘を治してあげないと、腸管が伸び切ってしまい、便秘がどんどんひどくなります。
そのため、早い段階で薬を使って、便がたまっている状態をなるべく減らすことが、便秘解消への近道 となります。












