浜田市役所
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 浜田市が第3子以降に出生祝い金30万円を支給する事業で、市が27日、第1子、第2子の出生にも5万円を贈ると発表した。市議会からの批判を受け、第2子までも対象とする方針を決めていた中、支給額を設定。同日の市議会臨時会議に見直した事業内容を盛り込んだ2021年度一般会計補正予算案を提出し、可決された。 (勝部浩文)

 祝い金は少子化対策の一環で、2300万円を21年度一般会計当初予算に計上。3月定例会議で認められたものの、審議の過程で、対象を第3子以降に限ったことに「第1、第2子を祝う気がないのか」との声が噴出していた。

 指摘を踏まえ、久保田章市市長は見直す考えを示しており、27日の市議会臨時会議で既存の事業費を全て減額する一方、「新生児子育て応援支給事業」と改めた補正予算案を提出。

 5万円は、第3子以降の30万円との差や財政負担を勘案した結果という。

 年間出生数は第3子以降が76人、第1子と第2子が計254人を想定。

 対象拡大に伴い、事業費は3600万円と当初に比べて1300万円膨らんでおり、増額分は財政調整基金を取り崩す。

 市は3カ年程度をめどに効果を検証する考えで、久保田市長は「子育てを応援する浜田市をアピールする」と話した。

 市は予算成立を受け、5月上旬にも申請の受け付けを始める。21年4月1日以降の出生が対象で、父母が5年以上、市内に居住する見込みがあることを条件にしている。

 新生児応援事業を含めた21年度一般会計補正予算の総額は2億9800万円。補正後の一般会計総額は前年同期比6・9%減の382億5200万円となった。