江戸時代から続く古民家を改修したカフェ。蔵(右奥)や新しく作った坪庭(左手前)などの景色が楽しめ、ゆったりとした雰囲気が味わえる
江戸時代から続く古民家を改修したカフェ。蔵(右奥)や新しく作った坪庭(左手前)などの景色が楽しめ、ゆったりとした雰囲気が味わえる

 【邑南】古民家を改修し、ゆったりとした雰囲気を楽しめるカフェ「茶と糀(こうじ) 梅田屋」が島根県邑南町日貫に開店した。飲食店が少ない同地域では珍しいカフェ。江戸時代から続く家の落ち着いた風情の中で、地元産食材や紅茶を味わえる憩いの場となっている。

 同町の鉄穴森(かなもり)卓雄さん(72)、陽子さん夫妻が地元で気軽に集まれる場所をつくりたいと、所有する江戸時代から200年以上がたつ古民家を改築した。

 同時代の茶室や庭、蔵が見える雰囲気を楽しめる。益田市内の造園会社に依頼して坪庭を造り、入り口や客席から観賞できる。梅田屋という店名にちなみ、県外の画家に描いてもらった梅の絵も設けた。

 メニューにもこだわり、県外の業者から仕入れたスリランカ産の紅茶・セイロンティーを提供する。日貫産の野菜や糀を使った料理など健康づくりにも留意。南アルプスの八ケ岳から仕入れた天然氷によるかき氷も楽しめる。

 昨年の夏から秋まで週末限定で営業したところ、地元をはじめ浜田市や江津市、県外など各地から来訪者があるという。卓雄さんは「時間を忘れてゆったりとくつろいでもらえる場所になればうれしい」と話した。

 9月26日までの毎週金土日、祝日に午前11時半から午後4時半まで営業する。(糸賀淳也)