日米両政府が米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の返還に合意してから25年。返還はなぜ、いまだに実現しないのか。県内移設を前提とした日本政府、基地撤去を訴え続けた沖縄、普天間継続使用でも構わない米国―。深く関わった3者に聞くと、背景には思惑のずれがあった。

「辺野古しかなかった」 久間章生元防衛相

 ―米軍普天間飛行場の返還合意後の1996年11月から防衛庁長官を務めた。

 「橋本龍太郎首相(当時)からは、...