大林奈央
大林奈央
櫻井心那
櫻井心那
丹萌乃
丹萌乃
成田美寿々
成田美寿々
大林奈央
櫻井心那
丹萌乃
成田美寿々

 レギュラーツアーの出場資格を持たない選手や新人を対象に、試合経験を積んでもらおうと、1991年に始まったステップアップツアー。2019年の全英女子オープンで優勝した渋野日向子、東京五輪銀メダリストの稲見萌寧ら国内外のトップレベルで活躍する選手もかつて参戦した。8戦を終えた今季も力のある若手が上位に入っており、「将来のスター選手」を間近で見ることができるのもツアーの魅力になっている。

 18歳の桜井心那(フリー)は、ECCレディース(6月)での優勝を含めて8戦のうち4戦で5位以内に入り、現在賞金ランキングトップ(735万500円)を走る。

 パーセーブ率85・99%はステップアップツアー参加者の中でトップと安定感が光り、レギュラーツアーの北海道meijiカップ(8月)では2位タイに入り、一躍注目を集めた。

 賞金ランキング2位の大林奈央(山東CC)は、桜井らとともに21年にプロテストに合格したばかり。平均バーディー数(3・76)、平均ストローク数(71・12)はともにトップで、フンドーキンレディース(4月)では、初日から首位を譲らず完全優勝を達成した。

 21年プロテスト合格組では、ランキング9位で平均パット数が1・731とパットに安定感がある丹萌乃(ディライトワークス)、アマチュアとして出場した昨年の山陰ご縁むす美レディースで2位に入った仁井優花(フリー)にも力がある。

 15年にフジサンケイ・レディースを制した藤田光里(AKRacing)、レギュラーツアー13勝を誇る成田美寿々(フリー)、同2勝の原江里菜(NEC)ら実績のある選手のプレーにも注目が集まる。

 地元関係では、松江市出身の浜崎未来(TSKグループ)はレギュラーツアー参戦のため出場しないが、米子市在住の金宮みかど(フリー)や同市出身のアマチュア・垣美穂(岡山・作陽高校)が出場する予定になっている。

 全17戦のステップアップツアーで、第9戦の「山陰ご縁むす美レディース」は、後半戦の初戦に当たる。

 年間賞金ランキング2位までには、来季前半のレギュラーツアーの出場権が与えられるだけに、上位争いも激しさを増してくる。日本女子プロゴルフ協会の小田美岐専務理事は「以前は、レギュラーツアーを優先する選手が多かったが、前半戦の出場権獲得を目指して、ステップアップツアーを優先する選手が増えてきた」と話す。

 今年も大山の裾野でレギュラーツアーへのステップアップを懸けた熱い戦いが繰り広げられそうだ。