松江市交通局と一畑バスが発行する松江、出雲、雲南3市の路線バスで利用できる「島根県共通バスカード」が、9月末で販売終了する。利用は2024年3月末まで可能。利用期間中に払い戻す場合は210円の手数料が発生するため市交通局は「使い切ってほしい」と呼びかけている。

 カードは1999年3月に発売。1割のプレミアム率が付く1100円分(価格は千円)、3300円分(同3千円)、5500円分(同5千円)の3種類がある。老朽化による読み取り機の故障や、鉄道やコンビニで使える交通系ICカードの普及を受け「ICOCA」を導入した。

 払い戻し手数料は約款で定められており、全国的にも同じように手数料がかかるケースが多いという。24年4月以降は払い戻し手数料が発生しないが、プレミアム率の恩恵が受けられないため、市交通局運輸課の佐藤広樹課長は「利用期間内に使い切ってもらうのが一番だ」と話している。

 また、松江市が実施する1回乗車につき100円の高齢者割引は10月以降、ICOCA利用者のみとなるため注意が必要。バスカードは県西部でバスを走らせる石見交通も発行するが、当面、販売と利用を続ける。  (片山大輔)