安倍晋三元首相の国葬を行うことが7月22日に閣議決定された。驚くほどの迅速な決定であったが、このことに関わる憲法上の論点がいくつかある。

▽予備費は邪道

 第一に、政府は国葬の費用のうち、約2億5千万円を予備費から支出するとのことである。国葬が行われるのは9月27日であるから、臨時国会を召集して補正予算を議決する時間的余裕はあるはずである...