早押し問題に答える練習をするメンバー=松江市西生馬町、松江工業高等専門学校
早押し問題に答える練習をするメンバー=松江市西生馬町、松江工業高等専門学校

 全国800人以上の高校生が参加したTBS系の人気番組「東大王クイズ甲子園2022」(放送済み)で、松江工業高等専門学校(松江市西生馬町)のクイズ研究会が初優勝した。研究会設立4年目で初めて全国制覇を飾った。9日夜放送の日本テレビ系「高校生クイズ」にも出演し、連続優勝はならなかったが、メンバーは挑戦を続けた夏に充実感を漂わせた。 (井上雅子)

 3人一組で挑んだメンバーは、プログラミングなどを学ぶ松江高専情報工学科5年の佐々木凉太郎さん(19)と藤原一馬さん(20)と柿田浩佑さん(20)。2018年のクイズ研究会の創立当初から活動してきた仲の良さと出題傾向の対策や運の強さで予選を勝ち上がった。

 優勝経験のある栄東(さいたま市)や浦和(同)と早押し問題で競う決勝3校に残った。序盤は2校と点差があったが、連続回答で終盤に逆転し、2位と10点差で競り勝ち、見事に初優勝を飾った。

 3人は芸能や時事問題が得意で、東大王クイズ甲子園の出題傾向を事前に分析したことが生きた。

 クイズ研究会は1~5年の35人が所属する。普段の活動は、松江市内の公共施設に定期的に集まり、過去に参加したクイズ大会の問題などを集めた約21万問のオリジナル問題集を解いて、研究する。

 クイズ大会で欠かせない早押しでは、他のメンバーがアルバイト代で作った手作り早押しボタン機を活用して練習を重ねた。早押し問題では、問題文の前半部分でボタンを押して、自分の知識から推測して答えることがこつという。

 3人は来春卒業し、県外の大学に進学してさらにクイズを続ける予定。佐々木さんは「優勝したことが他の部員に刺激になったと思う。後輩にも続けて頑張ってほしい」と話した。