【大田】大田市仁摩、温泉津両町で18日、特徴的な石見神楽の上演があった。仁摩では交通安全や特殊詐欺被害防止を図ろうと高校生と警察がタッグを組み、啓発メッセージを織り交ぜた演目を披露。温泉津の浜辺の特設ステージで予定した「海神楽」は悪天候で屋内開催となったが、3年ぶりの舞に多くの観客が酔いしれた。
大田署と邇摩高校石見神楽部が、21日からの秋の全国交通安全運動を前に連携して企画した公演は、約200人が集まる中、部員やOB12人が「恵比寿(えびす)」「八十神(やそがみ)」を披露。恵比寿のタイを釣り上げる場面では飲酒運転根絶や特殊詐欺被害の防止を呼びかける垂れ幕を掲げた。3年の坂根翔真部長(17)は「神楽を楽しんでもらい、交通安全や詐欺の対策につながったらうれしい」と話した。
石見神楽温泉津舞子連中と実行委員会が3年ぶりに企画した、浜辺の特設ステージでの「海神楽」は、台風のため中止したものの、温泉津総合体育館(大田市温泉津町温泉津)で17、18の両日、創作演目「八面(やつおもて)」「龍神」など計14演目を上演した。
約300人が見入り、小林泰三実行委員長(42)は「観光客に温泉津を知ってもらい、地域の絆を再確認できた」と話した。
(曽田元気)