太平洋を挟んで向き合う米国と中国。ペロシ米下院議長の台湾訪問を機に、せめぎ合いが過熱する。21世紀の行方を決める大競争のゆえんは何なのか。第13回に続き、米紙ニューヨーク・タイムズの元常連寄稿者で「香港一の健筆」とうたわれた練乙錚氏に聞く。

歴史根拠に領有権

 ―習近平指導部発足の1年後、中国は南シナ海の埋め立てに乗り出す。

 「習国家主席は2015年9月、米首都ワシントンを訪れ、当時のオバマ大統領と会談し...