「ゲームの王国」「地図と拳」などで知られる直木賞作家の小川哲さんが、「小説とは何か」という問いに真正面から向き合い、創作の手の内を惜しみなく明かした新著「言語化するための小説思考」(講談社)を刊行した。小説は「他者とのコミュニケーション」と語る小川さんの小説観に迫った。(共同通信=米田亮太)
▽自分も書けるかも、と思ってほしい
―新著は講談社の文芸誌「群像」で昨年から今年にかけて連載された「小説を探しにいく」をまとめたものですね。改題したタイトルの中の「言語化」や「小説思考」に込めた思いは。
「より広い人たちに手に取ってもらえるように、何が書いてあるのか、行き先をタイトルで明示したほうがいいだろうと思いました。(小説を書くことは)...













