「戦狼(せんろう)」とも称される強気の中国外交。能力を隠し、雌伏する「韜光養晦(とうこうようかい)」の伝統は影を潜めた。控えめな対外政策が攻めに転じた背景には何があるのか。第14回に続き、米紙ニューヨーク・タイムズの元常連寄稿者で「香港一の健筆」とうたわれた練乙錚氏に聞く。
―習近平氏は「韜(とう)光(こう)養(よう)晦(かい)」と決別し、攻めの外交を推し進める。
「韜光養晦の類語で『前(ぜん)倨(きょ)後(こう)恭(きょう)』という言葉がある。相手が弱いときは傲慢(ごうまん)に振る舞い、強い者にはこびへ...