あかまる牛肉店が開発した若桜鉄道カレー(提供)
あかまる牛肉店が開発した若桜鉄道カレー(提供)

 食肉販売業の(株)あかまる牛肉店(倉吉市福庭町2丁目、鳥飼賢吾社長)が鳥取県東部を走る若桜鉄道をモチーフにしたレトルトカレーを開発した。地元素材を生かした中身と遊び心を取り込んだパッケージで、開業35周年の節目を迎えたローカル鉄道を盛り上げる。

 鳥取和牛を使用したご当地カレーの商品づくりに力を入れる同社が「肉を食べるカレー」を念頭に開発した「若桜鉄道カレー」(250グラム入り、税込み2160円)は、内容量の約半分の120グラムを肉が占め、ゴロゴロとした食感が楽しめる。すね肉を軸に、カレーに合う部位を厳選し、長時間煮込んだ。鳥取県八頭町の特産「こおげ花御所柿」のピューレを隠し味に入れている。

 車両を模した外箱は、鉄道ファンに人気の高いレトロな外観を再現した。「昭和号(青)」「八頭号(赤)」「若桜号(緑)」の3種類を用意。食べ終わった後でも箱同士をつなげて飾ったり遊んだりできるように連結部品が付属し、箱の中には路線図や観光情報を盛り込んだ。

 若桜鉄道は、第三セクター・若桜鉄道(株)(鳥取県若桜町若桜、社長・上川元張町長)が1987年10月に旧国鉄から引き継いだ郡家(八頭町郡家)ー若桜(若桜町若桜)間19・2キロで開業。近年は新型コロナウイルス禍で観光利用が急減していた。

 イベントやクラウドファンディングで販売し、10月末で約500箱を売り上げた。2500箱以上の販売目標を立てている。あかまる牛肉店ネットショップ広報課の樋口純子さんは「カレーを通じて県内外に広く鉄道や周辺の魅力をPRしたい」と話した。