新型コロナウイルスと季節性インフルエンザの同時流行期への対応として、島根県が2日、重症化リスクが低く、症状が軽い人に対し、検査キットによる新型コロナの自己検査を行った上でしまね陽性者登録センターへの登録を求める方針を決めた。

 県は新型コロナとインフルエンザの同時流行が発生した場合、1日当たり最大で約4千人の発熱患者の発生を予想。自己検査の対象となるのは、このうち約500人と見込んでおり、検査キットで陽性を確認した後に、ウェブ上で陽性者の登録をして、必要に応じて日々の健康観察を受ける流れを想定している。

 登録センターは新型コロナ患者の情報を行政側に届け出る「全数把握」の簡略化を受けて、県が9月下旬に開設。医療機関を受診した上で、陽性と診断した医師らの案内で登録する仕組みとなっている。自己検査による陽性者を登録対象とすることに伴って、センターには1人以上の医師が常駐する。

 基礎疾患のある人や高齢者、小学生以下の子ども、妊婦は自己検査の対象外で、これまで通りに医療機関を受診する。

 検査キットは薬局などで販売されており、自費負担となる。

 (佐々木一全)