米子市出身の作詞家、岡本おさみさん(1942~2015年)の著作「旅に唄あり 復刻新版」の出版記念イベントが3日、島根県隠岐の島町内であった。「旅の宿」といった名曲を地元バンドが演奏し、編集担当者が岡本さんのエピソードや人物像を明かした。
ピアノ講師、安部里子さん=隠岐の島町南方=が、森山良子さんの「歌ってよ夕陽の歌を」など岡本さん作詞の2曲をキーボード演奏と歌で披露して幕開け。
出版に携わった山陰中央新報社の須田泰弘キャリアマネジャーは、岡本さんが1970年代に3年間も旅を続け、「地方でいろいろな人に会って話を聴くことを信条としていた」と紹介し、日常から言葉を紡いで隠岐を歌った「都万の秋」や「襟裳岬」といった名曲が生まれたとした。
講演に続き、地元のバンドKOKORO(ココロ)がロック調にアレンジした「赤い燈台」「落陽」といったヒット曲で盛り上げ、締めくくった。
主婦、瀧本静枝さん(71)=同町久見=は「久しぶりに曲を聴いて感動した。また演奏の機会があればいい」と話した。
町民有志の実行委員会が主催し、40人が聴いた。
(鎌田剛)