国内で9日、新たに6493人の新型コロナウイルス感染者が報告された。6千人を超えたのは3日連続。厚生労働省は同日、重症者が前日より13人増えて1144人になったと発表、これまで最多だった7日と8日公表分の1131人を超えて過去最多となった。背景には感染力が強い変異株の影響があり、流行「第4波」が本格化し始めている。
感染者の内訳は、東京1032人、大阪874人、愛知473人など。北海道の506人、福島72人、広島195人、福岡529人は過去最多を更新し、国内のほぼ全域で流行が拡大している。
死者は65人で、内訳は大阪19人、兵庫8人、北海道7人など。兵庫で2人、島根と佐賀で各1人、過去の感染者を取り下げた。
国立国際医療研究センターの忽那賢志医師は9日のNHK番組で、入院患者の8~9割は変異株に感染していると指摘。「医療機関の負担が増している」と述べ、変異株は「新しいウイルスと言えるほど強毒化している」と警戒感を示した。
重症者は、昨年12月以降の流行「第3波」で急拡大。今年1月下旬には千人を超えたが、3月中旬にかけて減少。その後、再び拡大に転じ、第4波では高い水準が続いている。