大山乳業農業協同組合が販売を始めたチーズ3種(提供)
大山乳業農業協同組合が販売を始めたチーズ3種(提供)

 大山乳業農業協同組合(鳥取県琴浦町保、小前孝夫組合長)が鳥取県産の生乳を使用したチーズの生産を始めた。濃厚な味わいのクリームチーズなど3種類を販売するほか、チーズを使った加工品の製造で付加価値の高い商品販売につなげる。

 工場の一角にチーズ製造室(面積約60平方メートル)を設け、乳脂肪を細かく粉砕する均質機や加熱する機械を導入した。総投資額は約700万円。クリームチーズ(180グラム、税込み756円)とヒョウタン型のカチョカバロチーズ(130グラム、同1058円)、手で割いて食べるスティックチーズ(40グラム、同410円)を製造する。

 同組合では7年前にもチーズ製造を手がけていたが、大量生産が可能な他社に比べて製造コストがかかり、一度は断念していた。顧客の要望もあり、新規事業に挑戦しようと再開を決めた。

 クリームチーズは業務用販売も行うほか、自社でアイスクリームやケーキの製造にも使う。カチョカバロはくせがなく、焼いてパンにのせて食べることを勧め、スティックチーズは酒のつまみに合う点をアピールする。

 製品開発センターの下田倫久課長補佐(45)は「普段の生活の一部に溶け込むような、気軽に食卓にのるチーズを作りたい」と話した。

 同組合の公式オンラインショップのほか、県内の観光施設などで取り扱う。