今秋のプロ野球・ドラフト会議で千葉ロッテから4位指名を受けた高野脩汰投手(24)=出雲商高―関西大-日本通運=が出身地の出雲市で山陰中央新報社の取材に応じ、「新人王を目指し、精いっぱい頑張りたい」と意気込みを語った。 (原暁)
真上から投げ下ろすダイナミックなフォームから繰り出す最速140キロ台後半の直球や切れ味抜群のスライダー、フォークで三振の山を築く本格派左腕。関西学生リーグの関西大で通算10勝を挙げ、プロからも注目されたが、けがの影響で思うようなアピールができず、指名漏れの悔しさを味わった。
それでも、日本通運入社後は徹底した食事管理やウエートトレーニングなどに励み、2年間で体重が10キロ以上増加。「球に力が伝わる感覚が出てきた」ことに加え、学生時代にはほとんど投げなかったフォークを習得したことで投球の幅が広がった。
球団からは即戦力のリリーバーとして期待されており、「どの場面で起用される分わからないが、(1年目は)40試合登板を目標にしたい」と話す。背番号は「34」。400勝投手でロッテの元監督・金田正一さんや最年長勝利投手記録を持つ元中日・山本昌さんが背負っていた番号でもあり、「良い左投手がつけているイメージ。その番号を背負って投げるのは楽しみだし、それに応える投球をしたい」と意気込む。
出雲商高出身者のプロ入りは、広島の投手として活躍した大野豊さん以来2人目となる。指名後には大野さんから「おめでとう。ここからが勝負だ。頼ってくれてもいいから」と激励の言葉をもらった。
年明けからは新人の合同自主トレに参加し、キャンプインに備える。地元で高まる期待を背に、一歩ずつ歩みを進める。
たかの・しゅうた 出雲市出身。高松小2年の時に野球を始め、浜山中を経て出雲商高に進学。1年夏からベンチ入りし、2年夏の島根大会では4強入りに大きく貢献した。左投げ左打ち。身長183センチ、体重87キロ。