ミッシング・パーソンズの「スプリング・セッションM」(左)とイモージェン・ヒープの「I・メガフォン」
ミッシング・パーソンズの「スプリング・セッションM」(左)とイモージェン・ヒープの「I・メガフォン」

 今回はいつもと趣向を変え、ちょっとしたクイズ。1980年代に米国で活動したバンドMISSING PERSONS(ミッシング・パーソンズ)のアルバム「SPRING SESSION M(スプリング・セッションM)」と、英国のシンガー・ソングライターiMOGEN HEAP(イモージェン・ヒープ)が97年にリリースしたアルバム「iMEGAPHONE(I・メガフォン)」。この2枚のアルバムの共通点はなに?

ミッシング・パーソンズの「スプリング・セッションM」

 ミッシング・パーソンズは女性ボーカルのデイル・ボジオ、夫のテリー・ボジオらが、フランク・ザッパのザ・マザーズ・オブ・インベンションでの活動を経て80年にロサンゼルスで結成したニューウエーブバンド。ポップな音楽に、デイルの奇抜なファッションも話題を呼び、82年のデビュー・アルバム「スプリング・セッションM」は、シングルカットされた「ウィンドウズ」なども含め、それなりにヒットした。

イモージェン・ヒープの「I・メガフォン」

 イモージェン・ヒープは多彩な楽器をこなすマルチプレーヤー。「I・メガフォン」は20歳の時にリリースしたデビュー・アルバムで既に独創的な音楽世界を作り上げていた。セールスは振るわなかったが、2005年に発表したシングル「Hide and Seek」が米ドラマに使われてヒット。収録アルバム「Speak for Yourself(ひとりごと)」はポップで親しみやすくなっていた。グラミー新人賞にもノミネートされた。

 ともにデビュー・アルバムというのも共通点ではあるけれど、「英語クイズ」としての答えは、タイトルがアーティスト名のアナグラム(anagram)になっていること。アナグラムとは、つづりの文字の位置を入れ替えて、異なる語句を作る一種の言葉遊び。MISSING PERSONSのアルファベット14文字を入れ替えて作った言葉が「SPRING SESSION M」というわけ。「iMEGAPHONE」もiMOGEN HEAPの10文字を過不足なく使っている。

ホールジーのアルバム「マニック」

 アナグラムといえば、米国で活躍中の女性シンガー・ソングライターHalsey(ホールジー)のアーティスト名も、本名Ashley(アシュリー)のアナグラムだそう。2020年発表のサード・アルバム「Manic(マニック)」のトップを、本名の「Ashley」という曲が飾っている。

 2009年結成の米ロックバンドImagine Dragons(イマジン・ドラゴンズ)は、自分たちのバンド名がアナグラムであると明かしているが、元になった言葉は秘密のまま。このため、ファンはいろいろなアイデアを出しているが、正解には至っていないようだ。
 (洋)
 

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