【松江】年越しを前に各地のそば店で、そば作りがピークを迎えている。松江市奥谷町の「神代そば」では連日、職人が200人前を打ち、新型コロナウイルスの感染拡大と物価高騰に苦しんだ2022年のしめの仕事に追われている。
新型コロナウイルスの感染拡大が収束しないまま迎えた22年は、年明けから2月にかけて感染が再拡大した。飲食店はまん延防止等重点措置の影響で客足が途絶えた。夏は第7波に加え、円安や原油高を背景にした値上げラッシュが襲来。神代そばでもかつお節の仕入れ値が3割、電気代が2割上昇するなどして、一部メニューの値上げを余儀なくされた。
30日は縁起担ぎとされる年越しそばを味わおうと、来店客や持ち帰り用の注文が多数入り、職人が休む間もなく、そば打ちに取り組んだ。一年を振り返った佐藤博志社長(63)は「来年こそは、普通の生活が戻ってきてほしい」と願った。
(勝部浩文)