机に受験番号札を貼る大学職員=浜田市野原町、島根県立大浜田キャンパス
机に受験番号札を貼る大学職員=浜田市野原町、島根県立大浜田キャンパス

 全国で約51万人が志願する大学入学共通テストが始まるのを前に、試験会場となる山陰両県の各大学では13日、職員による設営があった。2021、22年に続き新型コロナウイルスが猛威を振るう中での試験となり、感染対策を万全に施して受験生を迎える。

 14日の初日は地理歴史と公民、国語、外国語、2日目の15日は理科と数学がある。両県では島根大松江キャンパス(松江市西川津町)、鳥取大鳥取キャンパス(鳥取市湖山町南4丁目)など7会場で実施。大学入試センターによると、志願者数は島根が前年から143人減の2489人、鳥取が同92人減の2361人。

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 13日は緊張した面持ちの受験生が下見に訪れる中、会場準備が進められた。浜田市野原町の島根県立大浜田キャンパスでは、職員が机に受験番号を貼り付けたり、会場への案内看板を設置したりしたほか、廊下にかばんやスマートフォンなどの携行品を置くためのシートを敷いた。

 入り口には消毒液を用意し、入退室ごとの消毒を義務付ける。栗山政和事務局次長は「安心して受験に臨めるよう万全を期した。受験者には実力を発揮してもらいたい」と話した。

 島根大ではコロナ対策で1科目ごとの換気や、会場への入退場時に受験生が密にならないよう、一定間隔を空けることを徹底する。

 22年の共通テストで試験中に問題用紙の画像が流出した事件を踏まえ、大規模会場では試験監督に加え、受験生の目線や手元を重点的に監視する人員を配置し不正行為の防止を図る。

 大学入試センターは受験生が濃厚接触者となった場合、当日に無症状など、複数の項目を満たせば別室受験を可能とする。健康状態のチェックリストで一定項目が該当した場合や体調不良の場合、追試験を申請するよう求めている。

 (中島諒、宮廻裕樹)