グランプリを受賞した山陰中央新報社のブランディング広告「新聞を配ることは、気を配ること。」の一部
グランプリを受賞した山陰中央新報社のブランディング広告「新聞を配ることは、気を配ること。」の一部

 生活者の視点で優れた広告を表彰する「JAA広告賞・消費者が選んだ広告コンクール」の審査結果が13日発表され、山陰中央新報社(松江市殿町)のブランディング広告「新聞を配ることは、気を配ること。」が新聞広告部門のグランプリ(最優秀作)に輝いた。同社のグランプリ受賞は初めて。関連のテレビCMも「優秀作」に選ばれた。

 新聞広告部門のグランプリは山陰中央新報社読者局が2022年の山陰中央新報創刊140周年に合わせて企画した。

 早朝の住宅街で物音を立てないよう注意を払う男性やポストに新聞がたまった届け先の住民を案じる夫婦など、「新聞が届く」という日常の裏側にある配達員の知られざる苦労や配慮を、22年5~11月に15種類の連載で発信。編集、印刷などの制作現場を含め新聞に関わるさまざまな人の情熱も伝えた。

 同一テーマのテレビCMはテレビ広告部門でグランプリに次ぐメダリスト(優秀作、10点)に選ばれた。美しい情景描写とナレーションが評価された。

 両作品ともクリエーティブディレクターにコピーライターで写真家の日下慶太さんを起用。デザインは制作会社「あしたの為のDesign(デザイン)」(出雲市平田町)が手がけた。テレビCMのディレクターは映像作家の後藤章治さんが務めた。

 広告賞は公益社団法人・日本アドバタイザーズ協会(JAA、東京都)が主催し60回目。メディア、企業など広告の発信側からの応募により、雑誌、ラジオ、デジタルを含む全6部門で競った。新聞広告部門は183件、テレビ広告部門には308件が寄せられ、広告の受け手である消費者がそれぞれの実感に基づき審査した。表彰式典は2月27日に都内である。

 山陰中央新報社ホームページで受賞作を公開している