献血をする男性=松江市大輪町、島根県赤十字血液センター
献血をする男性=松江市大輪町、島根県赤十字血液センター

 島根県内で輸血用の血液が不足している。新型コロナウイルス感染拡大でただでさえ確保しにくい中、1月末に山陰両県を襲った寒波の影響で血液センターに訪れる献血者が減るなどしたため。輸血が必要な患者に安定供給するため、関係者が改めて協力を呼びかけている。
      (山本貴子)

 「非常に困っています」ー。島根県赤十字血液センター(松江市大輪町)のホームページには、全ての血液型で深刻な血液不足を訴える言葉が並ぶ。

 同センターでは通常、1日約30人の献血者が訪れる。ところが、今冬一番の寒波で松江市内が大雪に見舞われた1月25日以降、その人数が半減。会社やショッピングセンターに出向く「献血バス」を出せなかったこともあり、1月の県内の献血者は前年同月比で100人少ない1691人。2月に入っても低調な状況が続く。

 ただでさえ、新型コロナ禍では血液の確保が難しい。同血液センターによると、例えばコロナの感染者は症状消失後4週間、濃厚接触者は2週間が経過しなければ献血できない制約があるという。献血推進課の松田清課長は輸血用血液に有効期限があるのを踏まえ「献血バスを見かけた時や献血ルームを思い出して協力していただきたい」と切に呼びかける。

 同血液センターはコロナ対策として、献血する際はホームページやフリーダイヤル(0120・23・9469)での事前予約を推奨している。