韓国ソウル市のオフィス街・光化門(カンファムン)にあるカフェ「コーヒービーン」。にぎわう店内の一角で、米子-ソウル便の定期運航の再開を目指すエアソウルの朴(パク)ボギョン・マーケティングチーム課長が、慌ただしく鳥取県の観光パンフレットを棚に並べていた。
聞けば、2週間おきに30冊を補充するといい、「大都市ではなく『田舎らしさ』を感じられる日本の地方都市を旅行したいと思う韓国人は多い」と、高まる国民の旅行マインドを代弁した。
韓国からの訪日客は、昨年10月に日本政府が海外からの新型コロナウイルスの流入を防ぐ水際対策を緩和したことで一気に増加。9月はわずか3万2800人だったが、12月になると45万6100人に。2時間程度で行ける近さが魅力で、円安ウォン高も追い風となり、国・地域別の訪日客数で韓国がトップに立つ。
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2001年の米子-ソウル便の就航時から、日本向けの旅行商品を販売してきた韓国の旅行大手ロッテ観光開発。本社を訪ねると、日本チームの宋(ソン)承姫(スンヒ)次長が真っ先に、大手紙に掲載した全面広告を見せてくれた。昨年10月から週1回のペースで日本の地方旅行をPRし、...