鳥取県日野町の厄落としの伝統行事「ホトホト」がこのほど、同町福長地区で行われた。地域に残る伝統行事を写真で紹介する。

縁起物を持って厄年の住民の元へ向かうホトホト役の地元有志たち(写真はいずれも鳥取県日野町福長)
ホトホト役の地元有志から縁起物を受け取る厄年の青砥功さん(左)と伊田喜浩さん

 

 蓑(みの)と笠(かさ)を身に着けて神の使いホトホトにふんした住民6人が、厄年の住民がいる家を訪ねて縁起物を渡し、帰りに住人から水を浴びせられ、厄を流すとともに、無病息災を祈った。

ホトホト役に水を浴びせて厄を流そうと待ち構える住民たち
地元住民から勢いよく水を浴びせられるホトホト役たち

 ホトホト役の6人は、厄年の家に出向き、わら馬やしめ縄、お守りを渡した。去り際に待ち構えた住民20人がバケツや洗面器にくんだ水を6人に勢いよくかけて、厄を流した。

ホトホトは戦後に途絶えたが、2002年に上菅、福長地区の有志が復活させた。

地元住民から水をかけられ厄を流すホトホト役たち
水をかけられ、すっきりとした表情のホトホト役たち

 

 ホトホト役の湯上寿昭さん(58)は「地域に残る独特の伝統行事を今後も守りたい」と誓った。