ガネーシャ像を寄贈したニキレーシュ・ギリ総領事=松江市八束町波入、中村元記念館
ガネーシャ像を寄贈したニキレーシュ・ギリ総領事=松江市八束町波入、中村元記念館

 中村元記念館(松江市八束町波入)の開館10周年と日印国交樹立70周年などを記念し、インド政府から記念館に財運向上や知恵・知識の神様として知られるガネーシャ像が贈られた。24日に除幕式があり、関係者が交流の深化を誓った。

 式には在大阪・神戸インド総領事館(大阪府)のニキレーシュ・ギリ総領事が出席し像について「知識と知恵を追求した中村氏にふさわしい。将来にわたり島根、日本との友好関係を深めたい」とあいさつ。運営するNPO法人中村元記念館東洋思想文化研究所の清水谷善圭理事長は「記念館を中心に日印友好、世界平和を訴えたい」と話した。

 像(高さ76センチ、重さ約70キロ)はブロンズ製で舞踏の様子を表現。ガネーシャ神は子どもの進学時に学業成就で祈願されるなど、インドで広く親しまれているという。

 インド政府は2020年の日印国交樹立70周年を記念し、ゆかりの団体や大学などに芸術品や彫刻を寄贈している。中村元記念館は松江市出身でインド哲学・仏教学の世界的権威、中村元氏(1912~99年)の功績を伝える目的で12年10月に開館した。像は同館の受付付近に設置する。
      (片山皓平)