大田市内であった将棋の王将戦7番勝負第5局で藤井聡太王将がおやつに頼んだ、島根県邑南町の飲物「香木の森クラフトハーブソーダ」が話題だ。挑戦者の羽生善治九段のハーブ(はぶ)、藤井王将のソーダ(そうた)をかけて「羽生聡太?」などと、ネットニュースやSNS(交流サイト)で取り上げられ注文が殺到している。
26日夕の対局終了後あたりから、27日正午までに約300本が売れた。製造は年5千本程度なので、1日に満たない短時間での販売本数としては破格という。
ハーブソーダは邑南町矢上のハーブ園・香木の森公園で生産されたローズマリーの葉と枝、レモンを煮出して作り酸味と奥深い味わいが特徴。新型コロナウイルス禍で来場者が減った公園のにぎわい創出へ、2021年春に公園近くの乳製品製造販売のシックス・プロデュースと町観光協会が開発した。1本420円。
対局会場の国民宿舎さんべ荘(大田市三瓶町)は以前からハーブソーダを取り扱い今回、ドリンクメニューに入った。26日午後3時に藤井王将がアイスレモンティーとともに注文すると、ツイッターで「ハーブソーダ、羽生ソーダ、羽生聡太?」などと投稿があり注目された。
その後、町観光協会のオンラインショップで200本が売れ、そのほかの取引先にも100本の注文が入った。町観光協会の村田光治常務理事は「こんなに売れるとは」と仰天。邑南町や香木の森も多くの人に知ってほしいと願った。
(糸賀淳也)