【川本】ユリ科の希少植物、イズモコバイモが島根県川本町谷戸の群生地で咲き始め、かわいらしい白い花が来訪者を楽しませている。11日ごろから見頃を迎え、今月いっぱい楽しめそう。
2~3センチの小さな白い花びらが咲く愛らしい姿から「春の妖精」とも呼ばれ、環境省が絶滅危惧種に指定する。谷戸地区では県道187号沿いの斜面約900平方メートルに約3千株が群生する。2004年に町の天然記念物に指定され、住民団体の「みんなで守る谷戸の自然」と「川本町自然大好きネットワーク」が保全活動を続け、現地の案内をしている。
今季は例年並みの4日に咲き始めた。ネットワークの瀬尻亨代表(80)は「毎年、遠方から見物客が訪れる。大切に守り続けたい」と話した。
群生地で21日午前11時から、学習観察会がある。問い合わせは町観光協会、電話0855(74)2345。 (佐伯学)