島根大医学部(出雲市塩冶町)が解剖実習で使う献体を放置していた問題で、大学は20日、献体管理を担当していた30代の元技術専門職員を、15日付で停職3カ月の懲戒処分相当にしたと発表した。元職員は昨年10月に退職しており、実質的な処分はしていない。
同大医学部は17~21年度に引き受けた献体のうち、50体について必要な防腐処置をせず、放置していたことを22年4月に公表した。献体がひつぎに入ったままだったり、ストレッチャーに重ねられていたりした実態もあった。献体の管理は引き受けから保存までの作業を元職員が1人で担当していた。
また、大学は20日付で管理監督者の鬼形和道医学部長を戒告処分、医学部教授1人を1日分の給与の半額を減給する処分とした。服部泰直学長は「全学を挙げて再発防止に取り組み、信頼の回復に努める」とコメントした。
(黒沢悠太)













