浜田漁港(浜田市原井町)で水揚げされるバトウ(マトウダイ)の未利用部分をエキス化し、加工品への利用を推進している食品卸売業の(株)吉寅商店(浜田市下府町、来原明宏社長)が第3弾商品として、肝を使った「食べるラー油」と「味噌(みそ)煮」を発売した。人気の第1弾「バトウラーメン」、カツオだしと合わせた第2弾「万能だし」も含め、バトウの付加価値向上につながる商品化に力を入れる。
バトウの肝は全体の1割を占めるほど大きいが、ほとんどが廃棄されていたのを受け、同社が有効活用しようと2019年10月に商品化に向け準備を始め、3月下旬に発売した。
食べるラー油は、辛さ控えめのラー油に濃厚な肝がぎっしりと入り、ごはんにかけたり野菜スティックにつけたりするなど多様な用途に適している。味噌煮は、島根県内で製造されたみそを使い、隠し味として万能だしを活用。みそが甘み、万能だしがうま味を引き出し、表面もつややかに仕上がった。製造は、レトルト食品製造販売などの(株)シャトラン(同市金城町下来原)が受け持った。