安来市伯太町東母里、市役所伯太庁舎近くのチューリップ畑が見頃を迎えた。田植え前の水田を活用して地元生産者6軒が栽培しており1・5ヘクタールに100種類、計50万本が咲き誇る。今月半ばまで楽しめそう。
赤や黄、ピンク、オレンジ、紫と色とりどり。花びらの先がぎざぎざのフリンジ咲きや八重咲きもある。8日も家族連れが散策や写真撮影を楽しんだ。1本70円で販売しており、好みの花を選んで持ち帰る客もいた。
伯太町のチューリップ栽培は旧町時代の1967年にさかのぼる。食料事情が豊かになり、麦に代わる米の裏作作物に「心を豊かにする花」としてチューリップに着目。最盛期の75年前後は15~16軒が12ヘクタールで球根を栽培し町の代名詞になった。現在は球根栽培まで手がけるのは3軒。
近くの生産者・寺田禎さん(65)は「伯太=チューリップという名物になっている。何とか維持していきたい」と話した。
恒例の「はくたチューリップ祭」を衣替えした「はくたチューリップフェア」が16日まで開催中。15、16日は飲食店などのテント村が並び、子ども向けのチューリップトレインが走る。 (桝井映志)