バスケットボール男子Bリーグ1部(B1)の島根スサノオマジックは8、9の両日、西地区3位の広島ドラゴンズフライズと激闘を繰り広げた。結果は1勝1敗で、スサマジは通算42勝8敗で、西地区首位を守った。広島との試合を振り返り、12日の西地区2位で宿敵の琉球ゴールデンキングスとの決戦の見どころを紹介する。
 

9日の第2戦 第2クオーター、島根のペリン・ビュフォード(中央)がドライブで切り込む=広島市、広島サンプラザホール

 スサマジは4月、西地区の上位と対決する。これから広島と2試合、琉球と1試合が残るが、各チームの対戦相手などを考えると、広島に連敗しなかったことで、西地区首位でのチャンピオンシップ(CS)進出に大きく近づいた。

 

 ▽相手にとって「負けられない戦い」
 

 8、9日は広島のホーム戦。対戦前まで、広島は36勝12敗だった。スサマジは41勝7敗で、広島と5ゲームの差があった。4月のスサマジとの直接対決4試合は広島にとってチャンスで、仮に4戦全勝すれば、一気に西地区首位の座が狙える。逆にスサマジに2連敗すれば、首位どころか、2位も遠ざかってしまう。さらに、レギュラーシーズンの終盤、ホームでの上位対決に連敗すれば、ファンに見放されてしまう恐れもあり、まさにチームの命運のかかった「負けられない戦い」だった。
 

8日の試合 第2クオーター、島根の安藤誓哉(右)がドライブで切り込む‖広島市、広島サンプラザホール

 8日の第1戦、出だしから広島は超積極的にプレーしてきた。スサマジを十分に研究し、また、自分たちの良さを出すにはどうしたらいいのか、チームとしての戦略が練られ、徹底されていた。ディフェンスでは、スサオマジの得点源、ペリン・ビュフォードを抑えるためピックアンドロールに対し、マークマンを交代する「スイッチ」という手を取ってきた。スイッチされると、ディフェンスとのずれが生まれないため、攻撃が仕掛けられない。オフェンスでは、スピードのあるガードの寺嶋良、ドウェイン・エバンスがドリブルでゴールにめがけて切り込んできた。

 

8日の第1戦 第2クオーター、島根のペリン・ビュフォード(左)がダンクを放つ。右は広島のカイ・ソット=広島市、広島サンプラザホール

 

 ▽ファイトを前面に出してきた広島

 バスケットのオフェンスでは、ボール保持者がゴールに向かってプレーするのが一番強く、...