会見で出雲場所への意気込みを話す式守伊之助さん(中央)=出雲市今市町、出雲市役所
会見で出雲場所への意気込みを話す式守伊之助さん(中央)=出雲市今市町、出雲市役所

 4年ぶりとなる大相撲の秋巡業出雲場所が10月26日に出雲ドーム(出雲市矢野町)で開かれることが決まった。横綱照ノ富士、大関貴景勝ら看板力士や、郷土力士も参加予定。65歳の定年を控え、最後のご当地場所となる出雲市出身の立行司・第41代式守伊之助さん(63)=本名・今岡英樹=らが18日、市内で記者会見し意気込みを語った。

 11回目となる出雲場所はこれまで、おおむね3年に1回開かれていたが、新型コロナウイルス禍の影響で秋の地方巡業が見送られてきたため、2019年10月以来の開催。実行委員会(佐々木雄三会長)、出雲市、山陰中央新報社の主催で、実行委と日本相撲協会が18日、市役所で興行に関する契約を交わした。

 伊之助さん、協会巡業部の振分(ふりわけ)親方(元宝智山)らが会見。伊之助さんは最高位の立行司で迎える2度目の地元場所に向け「恩を胸に最後の土俵まで精いっぱい努めたい。ゆったりとした包容力のある力士の姿を見てほしい」とPRした。

 振分親方は、コロナ対策で制限していたファンサービスの再開を検討中とし、「力士とふれあい、楽しめる巡業をつくりたい」と話した。

 幕内力士を中心に協会関係者約200人が参加予定で、史上最速の所要1場所で十両昇進を果たした落合(19)=本名・落合哲也、倉吉市出身=も調整中。稽古の公開、幕下以下の取組に続き、幕内、横綱の土俵入り、幕内の取組などがある。元関脇隠岐の海の君ケ浜親方(37)=本名・福岡歩、島根県隠岐の島町出身=の来場も調整しているという。

 座席数3200で、新設のペア席(2人分2万円)のほか、タマリ席(1万4千円)、マス席(4人分4万4千円)、イス席・車いす専用席(8千円)を用意。チケットの一般販売は7月9日開始予定。問い合わせは実行委事務局のNPO法人出雲スポーツ振興21、電話0853(25)1006。  (松本直也)