◆短歌・安部歌子選

ぴょこぴょこと帽子が跳ねる公園の機関車囲んで園児らの声

浜 田 木村 孝夫

  【評】帽子を被(かぶ)った小人か動物が跳ねているのだろうか。読む者の想像を膨らませる。初句のぴょこぴょこで一首にリズム感が生まれ楽しい作品になった。

じわじわと膝の痛みの増す夜や天気予報は大寒告げる

松 江 中山カズ子

  【評】大雪の予報を聞きながら増してくる膝の痛みの原因を知る作者。予報より先に 膝は大雪を察知する。淡々と事実のみを詠いながら作者...