アイガモの活躍に期待する宇山智明さん=島根県飯南町頓原
アイガモの活躍に期待する宇山智明さん=島根県飯南町頓原

 【飯南】稲作のアイガモ農法に取り組む島根県飯南町頓原、うやま農園に10日、アイガモのひな約100羽が到着した。園主の宇山智明(ちあき)さん(67)が飼育し14日に水田に放つ。害虫や雑草を食べるため農薬や化学肥料を使わずに稲を育てることができるという。

 

 宇山さんは化学肥料で手が荒れたことをきっかけに約15年前、アイガモ農法を始めた。カラスやイタチといった野生動物がひなを捕食するため、水田にテグスを張り、電気柵を設置してと試行錯誤を重ねてきた。

 ひなの体長は12センチほど。環境に慣れさせるため、出番までは苗のない水田の一角で泳がせる。10日は早速、ピィピィと鳴きながら元気に泳ぎ回っていた。餌を与える際に鉄板をたたくと、鉄板の音を出すだけで隣接する小屋へ戻るようになるという。

 宇山さんは「アイガモ米はリピーターが多い。今年もアイガモとおいしいお米を育てたい」と話した。

 (山本泰平)