国道を埋めるしげさ節パレードの参加者たち=島根県隠岐の島町西町
国道を埋めるしげさ節パレードの参加者たち=島根県隠岐の島町西町

 島の観光シーズン到来を告げる「第51回しげさ踊りパレード」が13日、島根県隠岐の島町西郷地区の中心部であった。県内外から21団体が参加。目玉の総踊りでは650人が国道を埋めて、かちかちと小皿を合わせる音を一斉に響かせ、伝統の踊りを観客に届けた。(鎌田剛)

 

 官民でつくる島まつり実行委員会(八幡洋公委員長)が主催し、山陰中央新報社が共催。パレードは新型コロナウイルス禍で4年ぶりとなった。

 踊り手は地元の団体や企業のほか遠くは和歌山県内のグループも参加。「里にゃ人情の花が咲く」と、地元の愛好家による隠岐民謡・しげさ節の唄と演奏が響き、沿道は久々の踊りを見ようと約千人が集まった。

 島まつり実行委員会によると、2019年の前回開催より参加は6団体、踊り手は約450人減ったが、踊り手たちはブランクを感じさせない熱い舞を披露し、沿道を沸かせた。

 祭りの締めくくりに、踊りの秀でた団体を顕彰する「しげさ大賞」が発表され、隠岐養護学校の生徒、教職員、関係者でつくる岐楽(きらく)に踊ろう会(長沢理夫代表、30人)が受賞した。

 4年ぶりに参加した舞踊団体松園会の若柳松葉(しょうよう)代表(35)=松江市大庭町=は「マスクもなしで、みなさんの前で踊れたことはうれしいの一言に尽きる」と喜んだ。