手帳で球団設立時の思い出を振り返りながら、原稿を執筆する藤井三千勇さん=松江市東津田町、藤井基礎設計事務所
手帳で球団設立時の思い出を振り返りながら、原稿を執筆する藤井三千勇さん=松江市東津田町、藤井基礎設計事務所

 男子プロバスケットボールチームの島根スサノオマジックの設立に尽力した松江市東津田町の藤井三千勇さん(87)が球団を支えた人物や歴史にスポットを当てた書籍の制作に取り組んでいる。当時の思い出やスポーツビジネスを生かした地域活性化への思いをつづるつもりだ。

 藤井基礎設計事務所(松江市東津田町)の相談役を務める藤井さんは、県内の競技愛好者らが2007年に立ち上げた球団設立を目指す団体の代表に就いた。藤井さんの尽力もあり、10~11年シーズンからのbjリーグ(当時)への参加が実現。現在、男子Bリーグ1部(B1)で戦う球団の礎をつくった。

 書籍の制作を思い立ったのは3年ほど前。ホーム戦の会場で歓声を上げる来場者を目にした際、「盛り上がっているが、この中に昔の苦労や思いを知っている人は少ないのではないか」と感じたことがきっかけになった。球団に関係する事柄を書き込んだ10冊以上の手帳を開いて、慣れないワープロで文章を書く作業を始めた。

 数ある思い出の中でも特に力を入れて書くつもりなのが初代監督ジェリコ・パブリセビッチ氏についてだ。球団設立時は、藤井さん自身も松江市のような地方で球団を維持できるか不安があった。そんな時に同氏にヨーロッパでの経験を踏まえて「(松江の人口規模なら)大丈夫。十分だ」と励まされたエピソードを盛り込む予定だ。

 書籍は200ページ程度の文量を目安に年内の発刊を目指している。藤井さんは「今後の発展につなげるため、少しでも昔のことを知ってもらえる本を作りたい」と話している。(奥原祥平)