一般入試の出題ミスが判明し、謝罪する中島広光学長(中央)ら=鳥取市湖山町南4丁目、鳥取大
一般入試の出題ミスが判明し、謝罪する中島広光学長(中央)ら=鳥取市湖山町南4丁目、鳥取大

 鳥取大(本部・鳥取市湖山町南4丁目)は24日、2月25日に実施した一般入試前期日程で、医学部と工学部、農学部の選択科目「理科(物理基礎・物理)」で出題ミスがあり、3学部計41人を追加合格にしたと発表した。

 ミスがあったのは熱力学の基本的知識を問う設問で、文中の条件設定に誤りがあり、正解を導くことが不可能だった。高等教育関係者から4月20日に指摘があった。

 該当する設問について、科目を選択した629人全員を正解とし、採点し直した。追加合格者の内訳は、医学部医学科7人▽同部生命科学科3人▽工学部機械物理系学科13人▽同部電気情報系学科4人▽同部社会システム土木系学科12人▽農学部共同獣医学科2人|。

 希望すれば受験した学部・学科への入学を認める。現時点で追加合格者の半数程度と連絡が取れ、数人が入学を希望しているという。4月入学生と同時期に卒業できるようにする他、全員に当初から合格していれば発生しなかった費用を補償する。具体的な内容は個人の状況に応じて決める。41人のうち4人は後期日程などで合格し、同大に入学しているという。

 同大によると、問題作成段階で複数の教員がチェックしたが、ミスに気付かなかった。5月中にも再発防止検討委員会を設置し、原因を究明してチェック体制の改善を図る。

 24日に開いた記者会見で、中島広光学長は「多大な迷惑をお掛けし深くおわび申し上げる。チェック体制の強化を図り、再発防止に努める」と述べた。
      (福間崇広)