2023年で運行を終える見通しとなったトロッコ列車・奥出雲おろち号=島根県奥出雲町八川
2023年で運行を終える見通しとなったトロッコ列車・奥出雲おろち号=島根県奥出雲町八川
2023年で運行を終える見通しとなったトロッコ列車・奥出雲おろち号=島根県奥出雲町八川

 JR木次線のトロッコ列車「奥出雲おろち号」(定員64人)について、JR西日本が2023年の運行を最後に終了する方針であることが26日、分かった。老朽化が進み、代替車両の確保や新造が難しいことが理由とみられる。人気の観光列車が運行を終了すれば、低迷する木次線の利用促進に影響を及ぼしそうだ。 (取材班)

 

 JR西が水面下で沿線自治体の関係者などに方針を説明。今後地元自治体と協議し、最終判断する。

 同社米子支社は取材に対し「運行見通しについて検討しているのは事実。最終調整中であり、伝えられることはない」と話した。

 奥出雲おろち号は4月から11月まで年間約150日走り、急勾配の山を列車が向きを変えながら登る「3段式スイッチバック」が見どころ。トロッコ車は窓がなく、開放的な景観が人気を集め、新型コロナウイルス感染拡大前の2019年は約1万4千人が利用した。今年は4月18日から運行している。

 1998年の運行開始時から使う車両3両は、いずれも建造から40年以上経過。近年は部品確保が難しくなっていた。同支社の牧原弘支社長は2020年11月の記者会見で、老朽化を理由に「21年度までは運行できると考えているが、その後は未定」と発言していた。

 木次線は1916年に運行を開始し、宍道駅(松江市宍道町宍道)から備後落合駅(広島県庄原市)までを結ぶ総延長81・9キロ。2019年度の平均通過人員(1日1キロ当たりの利用者数)は190人で、旅客運輸収入は管内51路線で3番目に少ない。

 

クリック

奥出雲おろち号 ディーゼル機関車と乗客を乗せるトロッコ車、控車の3両編成で、運転区間は木次駅(雲南市木次町里方)ー備後落合駅(広島県庄原市)の60・8キロ。一部は出雲市駅(出雲市駅北町)からも運行している。