江津市川平町の伝統行事・花田植えが4日、4年ぶりに開かれた。「はなまる日本語学校島根校」(江津市江津町)の外国人留学生75人が早乙女役や法被姿で初めて参加し、田植えばやしに合わせて苗を植えた。
川平町の花田植えは担い手不足で一度途切れたが、住民有志が1991年、川平町田植えばやし保存会を発足して再開した。
はなまる日本語学校の柳原大作代表(44)の父親の古里が江津市だった縁で交流がスタートし、2012年に開校したタイ校の生徒らが毎年、参加した。
新型コロナウイルス禍の中断を経て4年ぶりに花田植えを再開。会場の16アールの水田に早乙女や法被姿の学生が一列に並び、保存会メンバーらの太鼓に合わせ苗を手植えした。ネパール出身のラナ・サンゾクさん(20)は「にぎやかな中、伝統行事を楽しく体験できた」と笑顔を見せた。
住民でつくる実行委員会の佐々木英夫委員長(73)は「高齢化が進む地域で行事に若い人の力は不可欠。国際交流を続けながら伝統行事を守っていきたい」と意気込んだ。(村上栄太郎)