子育ての悩みを一緒に考える「聞かせて! あなたの子育て」。今回のテーマは「生活リズム」です。家族で取り組んだ経験談やアドバイスが寄せられました。紙面では紹介しきれなかった投稿を含め、コメント全文を掲載します。(内容は一部編集・要約しています)
1、「早寝早起き」とよく言われますが、逆だと思います。「早起き早寝」。朝、早い時間に起きることで、夜は早く眠くなるのではないでしょうか。また、夜は、家に帰ってから眠るまでのリズムを常に一定にすることも、大事だと思います。帰宅、遊び(テレビやゲームではなく、他のおもちゃや絵本)、食事、風呂、歯磨き、布団に行く、絵本の読み聞かせ、部屋を薄暗くして寝る体勢。この後、図書館などにある日本昔話や世界のお話を読んでいると、自然と眠ります。本気でリズムをつけたいのであれば、大人も子どもも毎日の生活ルーティーンを一定にする覚悟がいります。もちろん休日だからといって変えてはいけません。休みの日には遅く起きるのではなく、常に一定。休みの日の前日は10時に寝てよくて、平日は9時に寝ろと、言われたら子どもは戸惑います。また、食事は夜一緒に食べるのが難しい場合は、朝一緒もありです。朝は必ず一緒に食べると決める。「子どもの生活リズム」より前に「大人の生活リズム」。それがポイントだと思います。(保育士父ちゃん ゆう、39歳)

2、孫は6歳です。夜9時にみんなで就寝。太陽が昇ってきて、部屋に光が入ると、起きてカーテンを開けています。そして「朝だよ」と起こしてくれます。この前は、5時半に起こされました。そして、6時には「おなかすいたー。朝ご飯作って」。生活リズムは整っております。家族中。補足ですが、土曜日など11時ごろにみんなで寝ても、やはり、夜明けとともに孫は起きます。(あーちゃん)
3、生活リズムは、自身のものだけでは、なかなか整えづらいと思います。とりわけ結婚後は配偶者とのバランス、子どもが生まれたら配偶者と子どもとの兼ね合いがあります。子どもの成長に伴って、塾や習い事、部活動なども加わり、さらに個人個人がバラバラになる時期もあります。その時期は起床や朝食、家を出る時間、夕食、入浴や就寝時間に至るまで、家族それぞれが違ってしまうこともあります。家族そろって食卓を囲む、ゆっくりお茶を飲みながら話す、というのが少なくなることも。誰しもが日々、忙しく慌ただしく過ごしていますが、少しだけでも、スイッチをOFFにできる時間が持てるといいなぁ、と思います。(240、50代)

4、22時就寝。5時起床。すぐに血圧・体温測定。これが毎日の生活リズムを整える手段です。お休みの日には、15キロほどの朝ランに出かけ、すがすがしくおいしい空気をいっぱい吸い込み、体のリズムも整えます! それから、朝・昼・晩ご飯を毎日ほぼ同じ時間、キャベツ・レタスといった生野菜を必ず食べることも、おなかのリズムを整えてくれますよ!(タカボー、72歳)
5、小さい時から夜は早く寝るように気を付けていました。幼稚園はバスの時間があるので、それに合わせて行動。小学校に入ると朝は一度しか声をかけませんでした。遅刻しても本人の責任です。夜も9時に寝る決まりにしていました。特別よくできる子ではないですが、とても健康でしたね。やはり早く寝るのは大切ですよね。(カルダモン)
6、出産のために娘が2人の孫と帰ってきました。5カ月間一緒に暮らしているうちに、朝5時過ぎに起き、朝食は6時半ごろ、昼食は午前11時半ごろ、夕食は午後5時半ごろ、就寝が同9時半ごろという生活リズムになりました。娘たちが自宅に帰ってからも1年近くこのリズムが続いており、ここのところ体調が良い私。働いていた頃は、夕食は午後10時を回り、就寝は日付がすっかり変わってからでしたが、そうするしかないと思っていました。自分に合った生活リズムを見つけた今、あの頃の私に「頑張っているね。でも、もう少しリラックスしてもいいんだよ」と言ってあげたい気分です。(neko)

7、結婚して夫と2人の新生活が始まってから、朝テレビだと止まって見てしまうので、NHKラジオでニュースや天気予報の情報を得ていました。3人の子どもたちも赤ちゃんの時から朝はラジオという生活だったので、ラジオ体操の音楽が始まったら午前6時半、終わったら6時40分というのを基準に登園、登校の準備をしていましたし、夏休みのラジオ体操も抵抗なく行っていました。なかなか一日中生活リズムを整えるのは親も子どもも窮屈なので、朝だけ時間どおり行動できたらいいよって感じでした。あとは臨機応変、適当でした。(かわらなでしこ、60代)
8、娘が通っている中学校の校区では、すこやか週間が毎月1週間あります。その校区の幼児・児童・生徒全員が対象です。すこやか週間では、早寝早起き、朝ごはん、メディア1時間以内、家読(うちどく)ができたかをチャレンジカードに記入して、保育所や学校に提出しました。これが定期的にあると、先生・保護者は、大変だけど、家族の生活リズムの見直しができて良かったと思います。(やっこ、49歳)
9、排便がなかなか身につかず、苦労しました。小学校までに、と思っていましたが、「小食、食べるのが遅い」で、朝食べて出して出かけるということが、身につきませんでした。学校では行きにくいし、だんだん下校時刻も遅くなってきて、帰ってトイレに駆け込む…ということもありました。とにかく、水分や野菜を多めに取らせ、朝も食べ始め、終わりの時間を親子とも意識するようにしました。3年生になって、ようやく朝出ている感じ(本人がきちんと伝えているか分かりませんが)です。(くしゃみしゅん、40代)
島根県立大 前林英貴准教授のアドバイス
朝は日光を浴びよう

子どもの生活リズムを整えるには、睡眠が重要だ。心身の健やかな成長のために気を付けたいことを、島根県立大学人間文化学部の前林英貴准教授(51)=小児保健学=に聞いた。
未就学児は遅くとも午後9時には就寝し、11時間程度眠るのを目安にしたい。朝は日光を浴びることが有効だ。前林准教授は「いくつも目覚まし時計をセットするよりも、カーテンを開けて部屋を明るくした方が目覚めやすい」とアドバイスする。
夜しっかり眠るには、昼間に体を十分に動かす必要がある。睡眠時間が足りないために体が覚醒せず、日中の活動が不足すると、より眠れなくなる悪循環に陥る。寝付きが悪くなるため、午睡は遅くとも午後3時には切り上げよう。
体温が下がり始めると、眠気が強くなる。眠くなった子どもの手足が温かいのは、熱を放出して体温を下げているため。入浴は就寝の1時間前に済ませ、飲み物を飲ませるなどして、体の熱が下がり始めた頃に布団に誘い、寝かしつけるといいそうだ。
睡眠と覚醒のリズムが崩れ、活動すべき時間帯に起きられなくなる「概日リズム睡眠障害」は、塾や部活動で忙しい子ほど多いといい、注意が必要だ。前林准教授は「幼い頃の生活リズムは大人になっても基礎になる。長い目で見て、子どものうちに整えておくことが大切」と話している。 (山口春絵)
次回テーマ「思春期の子どもとの接し方」
次回のテーマは「思春期の子どもとの接し方」です。イライラしていたり、急に親離れが始まったりして、接し方に戸惑うことがあると思います。どんな悩みがありますか? 親子でどう乗り越えたのか、経験談もお待ちしています。匿名オッケーですが、できるだけペンネームと年齢(年代)を記してください。
=締め切りは7月9日=
◆担当記者から
お子さんの思春期はいかがでしょうか。わが子はまだまだ先ですが、親としてどう支えたらいいのか、皆さんのご意見を参考に心の準備をしておきたいです。(山口春絵)
……………………………
参加はLINE窓口やメール、ファクスでお気軽に。情報部=ファクス0852(32)3520。メールkurashi@sanin-chuo.co.jpへ。LINEはこちらから。
☆取り上げてほしいテーマ、掲載してもよいお子さんの写真を募集中です。