雲南市加茂町出身のイラストレーター、毛利フジオさん(67)=東京都在住=が、東京都中央区銀座の画廊「創英ギャラリー」で作品展を開いている。銀座が会場になるのは初めて。昭和30年代の雰囲気で都会の町並みや架空の商店街を表現した16点が来場者を楽しませている。7日まで。
毛利さんは1955(昭和30)年生まれで、幼少期の乗り物好きが高じて30代の頃に現在の画風を確立。玩具コレクター北原照久さんらと連携した作品などで知られる。
今回は別の画家との二人展で「敷居が高く、実現できないと思っていた」(毛利さん)という東京の一等地・銀座での作品展が実現した。
街のシンボル、和光ビル(銀座4丁目)屋上の時計塔が夕日に染まる作品は戦後日本の復興を表現した。幼少期に見た青と白、赤色を基調にしたボンネットバスが走る架空の商店街も描いた。
毛利さんは「昭和30年代のほのぼのとした優しさや温かみを感じ取ってほしい」と話した。(原田准吏)