バスケットボール男子Bリーグ1部(B1)の島根スサノオマジックがホームアリーナとして使用する松江市総合体育館(松江市学園南1丁目)について、市とバンダイナムコエンターテインメントが、客席の増築など大規模改修に乗り出す。2026年開幕の新B1リーグ参入という新たなステージに向かうためだ。判断に至った背景と今後の課題を整理する。

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 なぜ、新築ではなく改修だったのか-。

 10日の共同記者会見で上定昭仁市長は「16年に新築した体育館を有効活用していく必要があった」と説明。築7年余りと比較的新しく、市のスポーツの中心地としてだけでなく災害時の避難場所など防災拠点としても位置づけられている体育館を、引き続き市中心部のまちづくりに生かしたい意図があると明かした。

 新B1基準のクリアに向けた手法では、新築も選択肢にあった。だが、市関係者らによると費用面で少なくとも改修の5倍以上の支出が避けられず、今後の資材高騰の可能性が否めない点もネックとなった。新築の候補地としてうわさされてきた県立プール跡地(学園南1丁目)や、ホテル宍道湖跡地(西嫁島2丁目)は、駐車場確保や建築面積などで課題がある。

 改修を選んだ市の判断に対し、バンダイナムコの宇田川南欧社長は「サステナブル(持続可能)な方向性は良い選択だと思う」と賛同した。

▼3カ月もずれ込み

 ただ...