台湾産パイナップルが並ぶ果物売り場=松江市春日町、みしまや春日店
台湾産パイナップルが並ぶ果物売り場=松江市春日町、みしまや春日店

 輸入が拡大している台湾産パイナップルが山陰両県のスーパーに並び、人気を博している。輸入増は中国の禁輸措置が背景にあり、台湾産を買い支える購買運動も伸びを後押しする。需要期の終盤を迎えた中、各店は売り込みを強めている。

 5月下旬、松江市春日町のスーパーみしまや春日店を訪れた、近くの会社員女性(32)は「一度食べてとりこになった。甘くて食べやすい」と台湾産パイナップルを手にした。

 台湾産は筋が少なく、芯まで甘いのが特徴。同社は4月下旬から店頭に並べ、今年の仕入れ販売量は前年比15倍に急増している。価格は1個735円で、沖縄産と比べ100~200円高いが、欠品が一時出るほどの人気ぶり。小林秀雄商品部長(50)は「今年は注目されていることもあり、興味や支援といった要素が消費に大きく影響している」とみる。

 台湾産パイナップルを巡っては、輸出先の9割を占める中国が3月から無期限の輸入停止措置を決定。中台の対立が背景にあるとされ、窮地に陥った台湾産を支援する動きが日本で広がった。台北駐日経済文化代表処経済部(東京都)によると、台湾産パイナップルの昨年の対日輸出量は2160トンだったのに対し、今年は4月末までで7311トンに上った。

 スーパーのマルイは鳥取県内の4店舗で今年初めて台湾産を仕入れ、約400個を販売している。台湾・台中市と友好交流協定を結ぶ鳥取県が交流促進と支援の一環で、輸入業者との取引を仲介し、販売が実現した。

 5月中旬から陳列した国府店(鳥取市国府町新通り3丁目)は1日10個ペースで売れている。担当者は「関心は高く、手に取ってもらいやすいよう目立たせて販売している」と話した。(金津智也)